ひまーくんのブログ

世界は知らない事であふれてる

小説草稿一日目20/3/4

傘の雫を払おうとして空を見上げると、骨組みの間から透明なイソギンチャクが生えていた。

スーパーで貰った傘袋が抜け殻のように張り付いていたらしい。

それを外そうとして手を伸ばそうとするが、手首に引っ掛けたスーパーの袋が邪魔で腕が上がらない。
かじかんだ手を見ると親指の付け根から小さく赤が滲んでいる

袋と格闘しているとゲーセン前でたむろする若者たちの笑い声が聞こえてくる。
この近くのゲーセンは11時で閉まるため、シャッター前で行き場を無くした若者達と、私の帰宅時間が重なるのだ。